ブースターケーブルの使い方
これからの季節、特にスキーに出かけるときには必ず持っていたいのがブースターケーブルです。もうご存知の方も多いと思いますが、時折使い方を間違っているケースも見かけますから、もういちど正しいブースターケーブルの使い方をおさらいしておきましょう。
まず、ブースターケーブルは容量の大きいもの、すなわちコードの太いものを選びましょう。カー用品店に行くと軽自動車用、普通車用、大型車用といった分類で売られていますから、予算が許す限り容量の大きいコードの太いものを選びます。細い軽自動車用のもので大型ディーゼル車のバッテリーにつないだりすると、コードが持てないくらい熱くなって、被膜が溶けることもありますから注意しましょう。
次に故障車のイグニッションをオフ。救援車のエンジンを始動し、両車ともエアコンやヘッドライト、リアデフロスターなどの電気を消耗する装置をオフにしたうえで、
故障車のバッテリーのプラス端子に赤いコード
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救援車のバッテリーのプラス端子に赤いコード
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救援車のバッテリーのマイナス端子に黒いコード
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故障車のバッテリーから離れた塗装されていない金属面に黒いコード
の順で接続し、救援車のエンジン回転数を少し上げて10秒ほどしてから故障車のエンジンを始動。故障車のエンジン回転が安定したら、これと逆の手順でコードを外していきます。
故障車のバッテリーのマイナス端子に黒いコードを接続しないのは、黒いコードを接続した瞬間に故障車側のバッテリーに急激に電気が流れ込み、一時的に通常よりも大きな化学変化が起きて水素ガスが大量に発生します。1度でもブースターケーブルを使ったことがある方ならお分かりだと思いますが、最後のコードの脱着時には火花が飛びます。マイナス端子に接続していると、この火花が水素ガスに引火してバッテリーが爆発する可能性があるので、端子から離れたボディに接続するわけです。
接続するのはバッテリーから伸びたマイナスコードがボディに接続されている部分のボルトの頭か、エンジン本体に取り付けられている吊り下げ用のフックあたりが一般的ですが、塗装されていない金属面ならばボディでもエンジンでも基本的にはどこでも大丈夫です。
(2001年12月4日)