「ETC」つけちゃいました
03年6月中旬に実施された「5000円割引」のモニターキャンペーンに乗ってETCを購入しました。今さら説明する必要もないとは思いますが、ETCとは高速道路の料金所でストップすることなく料金が支払えるシステムで、料金所渋滞解消の決定打として鳴り物入りで導入されましたが、「本来は道路公団が努力して解消すべき問題なのに、ユーザーに車載機の購入を強いるとは何事だ!」といった理由でなかなか普及しません。そう言う私もその1人だったのですが、「1度使ってみたい」という衝動に負けて導入してしまいました。割引率の高い高額ハイウェイカードが廃止され、その割引率をETCでしか得られなくなってしまったのも導入の一因です。そういった意味では、道路公団と国交省の策略にまんまと乗ったわけです。
さて、実際に使ってみての印象ですが、確かに便利です。導入前は「料金所を渋滞知らずで通過できるって言ったって、本線上まで渋滞しちゃえば大した意味ないじゃん」と思っていたのですが、本線上の渋滞を抜けてからのわずか数10mでも、並んでいるクルマの列を横目にスルスルと前に進めるのは、ある種の快感を覚えます。
ただ、明らかなメリットはその瞬間と、5万円を前払いすることで8000円のプレミアムがつくことだけ。私は仕事で高速道路に乗ることが多いため、清算して貰うのに領収証が必要なのですが、ETCを使うと領収証は出ませんから、必然的に一般ゲートを通らざるを得ません。ETCと一般の共用ゲートを通る場合は、ゲートに入る前に機械からETCカードを抜いておく必要があります。
通過記録や金額をプリントアウトする機械もあるのですが、これがまた高価。「インターネット上で使用明細がプリントアウトできる」と聞いていたのですが、明細を見るには前払制度を利用していることが前提でした。
このペースだと、8000円のプレミアムを利用して車載機の元を取るまでにしばらくかかりそうで、正直なところ「ちょっと早まったかな?」という感じですが、モータージャーナリストの端くれとしての投資と割り切って、視界の端にETCのアンテナを見ながら一般ゲートで現金払いをしています。
(2003年8月6日)