バッテリーって本当に冬が嫌い?

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バッテリーって本当に冬が嫌い? 

この冬、バッテリーはいかがでしたか? 無事寒い季節を乗り切ることができたでしょうか?

バッテリーの寿命は、寒い朝の始動時にセルがク、ク、ク〜ンと苦しげに回るところから知ることが多いので、「バッテリーは冬に弱い」、「交換するなら冬前」というのが定説のようになっています。

確かに、気温が下がってバッテリー内部の液温が下がると充放電に絡む化学反応が鈍りますから、あながち外れてはいないのですが、働きが鈍るだけで寒さがバッテリーを痛めることはありません。バッテリーにダメージを与えるのは実は熱なんです。

みなさん、夏場のエンジンルームって何度ぐらいまで温度が上昇するかご存知ですか? 渋滞にハマってエアコンでもかけていると、100℃を超えてしまうことも少なくありません。この高温がバッテリー内部の極板にジワジワとダメージを与えるんです。夏から秋にかけての高温でダメージが蓄積したところに気温が下がって化学反応が鈍り前出のような症状が出る、というのが真相なんです。

BMWやメルセデスなどのヨーロッパ車のエンジンルームをご覧になったことがありますか? エンジンルームの中でバッテリーを置くスペースが遮蔽板で仕切られているクルマを多く見かけます。アレはバッテリーを熱気から守るためなんです。

とはいうものの、エンジンルームの熱気を劇的に下げることは不可能ですし、遮蔽板を作るのも簡単ではありません。現状ではバッテリー本体に断熱シートを貼る程度の対応しかできず、その効果のほども未知数ですが、『バッテリーは夏の暑さに弱い』ということは雑学として覚えておいてください。

(2004年4月14日)

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