高速S.Aのガソリンは高い?
みなさん、高速道路のS.Aで販売されているガソリンの価格、どうやって決められているかご存知ですか? 高速道路S.Aは閉鎖的な空間で、どうしてもそこで給油しなければならないユーザーにとって他にガソリンスタンドを選択する余地がありません。そんな状況の中で各業者が自由に値段をつけてしまうと、ユーザーの不利益になることも予想されるため、東日本/中日本/西日本の道路3会社が経済産業省が毎週公表している全国平均価格を元に、毎月「これ以上高く売ってはいけない」という上限価格を決定。それが事実上の統一価格になっています。
通常この上限価格は市場価格よりもいくらか高く設定されており、それが「高速のS.Aのガソリンは高い」と言われる所以なのですが、実はこの上限価格には次の月の価格が決まるまでは維持しなければならない、というシバリがあるんです。
一般のガソリンスタンドの価格は、元売会社の卸価格に合わせて極端に言えば毎日変わりますが、高速S.Aのガソリンスタンドの価格は次の価格決定まで変わりません。現在のようにガソリン価格が高騰傾向にあると、場合によっては高速S.Aの方が安い、というケースが十分あり得るんです。
直近では5月がそうでした。4月末、高速道路3社は前週の全国平均価格を元に5月の販売価格をレギュラー1リッターあたり131円と決定しました。ところが、ゴールデンウィークに入る直前に石油元売各社が卸価格の値上げを発表。一般スタンドの価格はレギュラー1リッターあたり134円ぐらいまで上昇しました。高速S.Aの方が3円も安かったんです。
しかし、5月末の価格改定で6月1日からの高速S.Aの販売価格はレギュラー1リッターあたり136円と、一気に5円もアップ。一方、石油元売各社の卸価格は現状維持からやや下落傾向にあり、一般スタンドでは134円前後を維持しています。
少しでも燃料代を安く上げたい今、高速道路S.Aのガソリン価格は要チェックポイントです。高速道路3社が運営する『ドラなび』というサイト内にある、「ガスステーションのご案内」に掲載されているので、お出かけ前にはチェックを忘れずに!
(2006年6月5日)