なんで「5-56」なの?
テスト&レポートで採り上げたクレに関連するネタをひとつお話しましょう。【クレCRC5-56】はみなさんご存知ですよね。呉工業が設立され最初の製品として1962年に国内市販を開始して以来40年、今さら説明する必要もない防錆潤滑剤のトップブランドです。「探せば2本や3本出てくるんじゃないかな?」という方も多いでしょう。
ところでこの【クレCRC5-56】。なんで【5-56】なのかご存知ですか? 556円でもなければ556ml入りでもありません。実は私もつい先日知ったのですが、なんと「住所」なんです。製造元のアメリカ・CRCインダストリー社がスプレー式の潤滑剤を開発して発売するにあたって、誰が言い出したのかその当時の会社の所在地「1-16番地」を取って、【CRC1-16】と名づけたのがはじまり。以来新製品が出るたびに2-26、3-36、4-46と数字が増え、5番目の製品が日本に輸入されてビッグブランドに成長したというわけです。
最初の1-16はとっくに消えてしまったようですが、2-26と3-36は今も生き残って日本でも売られていますし、6番目の6-66も塩水に強いマリーン用の防錆潤滑剤として根強い人気があります。ちなみにこの6-66は、欧米諸国では不吉な数字(映画のオーメンに出てきましたから、30代後半以降の方はお分かりですね)とされているため、CRC6-56という名前で売られているということです。
実は呉工業側でも現二代目社長以下全社員が5-56の名前の由来を知らず、最近CRCの社長が来日したときに聞いて初めて知ったということです。おそらく呉工業の初代社長は知っていただろうと思われますが、あまりに単純なので誰にも話さなかったのでしょう。
クレCRC5-56といえばおそらく誰でも知ってますから、仲間と一杯やるときの話題作りにぜひお使いください。(笑)
(2001年11月3日)