自動車メーカーって儲かるのね
5月末にホンダから大規模なリコールがかかりました。対象は「オデッセイ」や「S-MX」、「CR-V」、「プレリュード」、「ライフ」など計13車種、約74万3000台。国内では過去4番目、ホンダでは過去最大規模のリコールです。何でもイグニッション系の電子回路の設計ミスらしいのですが、同様の不具合は海外でも見つかっていて、対象台数は全世界で実に257万台! その対策費たるや全世界で227億円にも上ります。
自動車メーカーは、こういったリコールの対策費用として、毎年「製品保証引当金」を計上していて、ホンダも「この引当金の範囲内で処理するので、今年度の業績に影響はない」としていますが、227億円ですよ、227億円! 他のメーカーはどうかわかりませんが、少なくともホンダは、会社としての儲けとは別に、いざというときのために227億円をポンッと出せるだけのストックがあるわけです。自動車メーカーって儲かるんですねぇ。
この話を聞いて思い出したことがありました。現行のシビックが発売されたときにちょいと小耳に挟んだんですが、ホンダが新聞用に用意した広告予算が2億円! その金額にビックリしていたら、同時期に発売された「変わらなくちゃ!」のトヨタ・カローラは、全媒体をひっくるめた広告予算がなんと10億円!
純粋にその金額にも驚かされますが、そもそもカローラやシビックといえば150万円あたりが中心価格帯で、相対的に安い、メーカーとしてはそれほど儲かるクルマではありません。そのカローラ、シビックにそれだけの広告費用を投下して、それを回収できて、なおかつ儲かるんですから、すごいですよね自動車業界と自動車メーカーって。
(2002年7月3日)