バイクのAT免許が導入されます
ここ数年、バイク界では250cc以上の大型スクーターの人気が高まっています。ご存知の方も多いと思いますが、一部の外国製モデルを除いてスクーターにはクラッチがありません。右手のアクセルをひねるだけで発進加速ができ、ブレーキもほとんどのモデルが右手でフロント、左手でリアを操作する自転車と同じパターンを採用しています。
そんな状況を踏まえて、日本自動車工業会が中心になって警察庁に働きかけ、ここで導入が決まったのがバイク版のAT限定免許です。現行機種でオートマチックミッションを採用しているのはスクーターしかありませんから、事実上スクーター限定免許といっていいでしょう。
種類は650ccまで乗れるAT限定大型二輪免許、400ccまでのAT限定普通二輪免許、125ccまでのAT小型限定普通二輪免許の3種類で、教習所での実技教習時間は他の免許を持っていない状態で大型が29時限、普通が15時限、小型限定が9時限となっています。クラッチ付きの場合は同じ条件で36時限、19時限、12時限ですから、だいぶ楽になりますし、コスト的にも1〜3万円ほど安く取得できそうです。
実施は2005年6月1日から。ほぼ時を同じくしてこれまで禁止されていた高速道路でのバイクの二人乗りも解禁されますから、お持ちでない方はバイク免許の取得を考えてみてはいかがでしょう。ただ、二人乗りに関しては20歳以上で、普通自動二輪以上の免許歴が3年以上という縛りがつくので、免許を取ってすぐに乗ることはできませんが…。
これは私の持論ですが、身体がむき出しのバイクは、安全に走るためにクルマ以上に周囲の交通の動きに気を配る必要があるため、結果としてクルマの運転もスムーズでうまくなりますよ。
(2004年7月2日)