クルマでケータイが使えなくなる?
去る6月3日の衆議院本会議で「道路交通法改正案」が賛成多数で可決しました。その中身は以前のコラムでもお伝えしましたが、最も身近な問題として注目されるのが、早くもこの11月1日から施行される「運転中の携帯電話使用に対する厳罰化」と言っていいでしょう。
これまでにも運転中の携帯電話の使用や操作は禁止されていましたが、それが元で交通に危険を生じさせた場合=事故を起こした場合にしか罰則が適用されなかったため、効果は今ひとつ。そこで今回の改正案では『自動車や原動機付自転車の運転中に、携帯電話を手で保持して通話し、又は画像表示装置を手で保持してその画面を注視した者に対して、5万円の罰金を科すこととする』と改められました。
相変わらず難解な法律用語ですが、要するに『携帯電話を手に持って、通話したり、メールの送受信をしたり、ゲームなどをしちゃダメよ』ということ。携帯電話に起因する片手運転とわき見運転を禁止する法律と考えていいでしょう。携帯電話の使用そのものが禁止されているわけではないので、ハンズフリーキットを使っての通話は可能ですが、厳密には着信や切断のために携帯電話を持つことも罰則の対象になります。この辺は現場の警察官の判断になりますが、手の届く範囲に携帯電話を固定できるタイプのハンズフリーキットなら申し分ないでしょう。
現在の規制が実施された当初は一躍注目を集めたものの、最近は縮小気味だったハンズフリー市場ですが、今回の法改正を受けて徐々にラインアップが増え始めています。目ぼしい製品が出たらテスト&レポートでも採り上げてみたいと思います。
(2004年8月2日)