修理にはリサイクルパーツを
日本損害保険協会がこの6月から2ヵ月間に渡って、「リサイクル部品活用キャンペーン」、「部品補修キャンペーン」を実施することになりました。期間中、損害保険会社や代理店などの店頭にポスターを貼り、全国の整備工場などにチラシを配って、修理時のリサイクル部品の使用と、小さなキズや凹みは部品交換せずに補修するよう働きかけていくとのこと。また、同協会のホームページから簡単なアンケートに答えて応募すると、抽選で50名に3000円分のQUOカードもプレゼントされます。
環境のためにもリサイクル部品を使うことはいいことですし、キズや凹みを補修することにも大賛成ですが、そこで浮いたお金ってどうなっちゃうんでしょう。仮に新品パーツを使うと10万円かかるところをリサイクルパーツを使って5万円で済んだとしたら、差額の5万円って保険会社のポッポに入ってしまうのでしょうか?
今も続いているかは分かりませんが、アメリカでは飛び石によるフロントガラス割れが損保会社の経営状態を圧迫したため、ガラスの交換を要求して来たユーザーにリペアを推奨。リペアを受け入れてくれたユーザーには本来免責の範囲に入る補修費用を保険会社が負担するシステムになっていると聞いたことがあります。
保険料は修理時に新品パーツを使うことを前提に算定されているはずですから、中古パーツの使用が普及すれば負担はかなり軽くなるはず。例えば修理時にリサイクル部品を使うことを承諾して契約すれば車両保険料が安くなるなど、負担軽減分をユーザーに還元するシステムができれば、かなり普及するのではないでしょうか? 3000円分のQOUカード50枚じゃアメにもなりませんよね。
日本損害保険協会:http://www.sonpo.or.jp/
(2005年6月2日)