アクティブヘッドレスト
この7月30日に新型イストが発売されました。コンパクトカーのカテゴリーでありながら全幅を増やして3ナンバー化したり、このクラスとしては異例の16インチタイヤを採用したり、新しいユーザー層掘り起こしのためにいろいろやっていますが、私がちょっと気になったのが「アクティブヘッドレスト」という機構。新型イストで初めて実用化されたメカニズムです。
名前から「動くヘッドレスト?」ぐらいの想像はつくと思いますが、実はこれ、追突されたときのむち打ち傷害を軽減しようという新しいセーフティ機構なんです。
具体的には、追突を検知するとヘッドレストが上方に30mm、前方に25mm移動し、乗員の頭を後ろから積極的に受け止めてくれるもの。新型イストの全グレードの前席左右に標準装備されています。
実は「こんな機構がついたらしいよ」という話は聞いていて、どういったメカニズムで作動させるのか興味がありました。ちょうど報道向けの事前撮影会があったので、そのときに開発者に聞いてみたところ「機械式です」との答え。
前席背面のちょうど腰の部分にセンサーが埋め込まれていて、追突されたときに乗員の体重がセンサーにかかると、その動きがケーブルを介してヘッドレストに伝わってヘッドレストが動く構造になっています。
もっと高度なメカニズムを想像していたので、ちょっと拍子抜けでしたが、同時にちょっと安心してしまいました。シートの腰の部分を押したり叩いたりしても作動しますから、機会があったら試してみてください。
新型イストではサイドエアバッグとカーテンシールドエアバッグも全車に標準装備となりました。これもトヨタ車初ということです。
(2007年8月2日)