ボンネットロックの長さ
ABSやエアバッグが当然の装備となってずいぶん経ちますが、その後も目に見える部分、見えない部分でいろいろな安全対策が進んでいます。
昨年、新型イストの事前撮影会に出かけた際、エンジンルームの写真を撮ろうとボンネットを開けると、ボンネットロックの前後長が異様にデカイのに気づきました。
ここで言うボンネットロックとは、ボンネットの裏側先端に溶接されている「コ」の字型の部品。すべてのクルマのボンネットロックをチェックしているわけではありませんが、せいぜい3〜5cmぐらいではないでしょうか? それが新型イストでは10cm以上もあったんです。
聞けば、万が一人身事故を起こしてしまった際に、被害者に与えるダメージを少しでも減らすための方策。
ボンネットロックの「コ」の字が小さいと、その部分のボンネットの強度が上がってしまう(=硬くなってしまう)ため、わざわざ「コ」の字を大きくして、ボンネットの強度を落としているんですね。
板厚を薄くしてボンネットそのものを軟らかくしていることは比較的知られていますが、こんな細かいところにまで配慮しているんですね。
余談になりますが、最近発売されるクルマのサイドビューが何となく似通っているような気がしませんか? ドアが上下に大きくなり、その分サイドウインドーが小さくなっています。
これ、側面衝突に対する強度を上げるための対策なんだそうです。
(2008年2月5日)