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全日本ラリー選手権参戦レポート

全日本ラリー選手権参戦レポート2009

全日本ラリー選手権第7戦 新城ラリー2009

ナビゲーター参戦レポート

イケイケ’sでエントリーする、久しぶりの全日本です!!
いやあ、長い冬眠でありました。
2006年のハイランドでエボをコロリとやっちゃってから、長い長い長い冬眠に入りまして・・・。
その間、心優しきドライバーたちの隣で、年イチでリハビリさせてもらっておりましたが、ようやくイケイケ’s始動です!!

DAY1の朝は、気持ちよく晴れています。
幸先いいです!!

頑張ろうね、クリオくん!
クリオ

やはりクリオのラリー車は珍しいからか、スタート前には取材なんかも受けて、なかなかの注目を浴びてました!

撮影されまくるクリオくん
クリオ

さて、セレモニアルスタートに着いてから気づいたこと。
今回私が右側ですので・・・・ギャラリーが多い(嬉)!!
そう・・・右側ってこんなに人がいるんだ・・・。
ナビ側っていつも本当にギャラリーの皆さんが少なくて、ほとんどタッチもできないからこんなの初めてで・・・・緊張(汗)

「がんばってー!タッチ!タッチ!」
「がんばってくださーい!」
「写真いいですかー?」
「こっち見てー!」

おお・・・・右側ってなんて楽しいんだ(笑)
皆さんばんばんタッチしてくださるし、写真もたくさん撮ってくれる。
ラリーストに不評なリスステッカーすら、あっという間に品切れ!!

「どうしよう、リスステッカー品切れだよ!!すごい!」 と上原さんに話しかけると、
「こっち誰もおらん!!人が少ねえ!!ドライバーはこっちだぞ!!」 と文句を言っているw
「こっち側気持ちいいねー!!すごい楽しー!!」
「俺は寂しいぞ・・・・」

フッ・・・ナビというのは孤独なものなのよ・・・。

ちなみに今回の我がクルーの合言葉は。
観戦ガイドにも書いてあったように、
「2年ぶりのラリー。俺たちの間に、愛は残っているか?」
・・・であります(笑)

愛は残っているのか?
それとも冷めてしまったのか?
それはこれから分かること・・・・!

さあ、SS1。2人の愛を確かめに、いざ、ほうらいせんへ!!

DAY1 Section1
【SS1::Houraisen1 4.12km】
「のびのびと、楽しくいきましょう!・・・ギャップだけは落としてね! 3・・2・・1・・スタート!! 4L 、5R Cut 、K50・・・!」
ううん、やはり上りは辛いな・・・・でもクネクネしたところはクリオくんは得意なはず!はず・・・・・あれ?

どうもいつもと感触が違う。
いつもは私が4と読めば、4のラインでコーナーに入っていく上原さん。
なのに今日は、なんだか見た目で入っていくような。
なんで?読み上げのタイミングも読み方もいつもどおりのはずだけど・・・少し遅いのかな。少し早めに読んでみるか・・・と思ったら、クネクネで上原さんを置いて突っ走ってしまった!

分かった!!
ちがう、これ・・・・読み方の問題じゃなくて、ペースノート走行が久しぶりで、頭の中でイメージに繋がってないんだ!!
これは・・・・・愛は、消えたか?

SS1のタイムは3:48’4。
ゴール後のオフィシャル側は上原さんなので、他ゼッケンのタイムは全て上原さんが読み上げて私がメモることに。
「えーと、エキシージは21秒、15番村瀬は13秒・・・」
「え!?そんな違うの!?」
「って、書いてあった・・・・」
「4キロで、30秒も違うの!?」
「って、書いてあった・・・・」
「うそ!?」

まさか!?そりゃ速くはなかったけど、いくらなんでもキロ10秒近くって、それは・・・。
頭の上にたくさんの「?」をつけつつ、次のSSへ移動。

【SS2::Nonhoi Short 1 3.61km】
次のSSでみんなに聞いてみたところ、トップは村瀬くんで35秒。あとは45秒前後にドングリらしい。
よ、良かったあ・・・・。 しかし、あのタイム一覧はなんだったのか・・・。

林道のTC前はこんな感じです
タイムコントロール前

よし、これで気を取り直して走れる(笑)!!
お次はのんほい、広い道&上りで走りにくいけど、がんばりましょー!

「さっきは俺、ペースノートの数字が頭の中を素通りしていったよ・・・」
「やっぱそうか。読み上げタイミングの問題ではない?」
「それは問題ないが・・・俺の頭がイメージわかなくなってる」
「ま、上原さんだからそのへんは大丈夫よ!すぐ戻るって!楽しく走ろうぜ!」

うん、上原さんなら大丈夫。そのへんは私、心配してないんだ(笑)
さあ、楽しく元気に走るぞ!3・・・2・・・1・・スタート!!

「50 、5L 、4R 、60・・・!」
ここは道が広くて、どうラインを取ったら良いのか分からずに走りづらい!
辛いだろうと思うが、さっきより明らかに取り戻してきた感じだ。
SS2で調子を取り戻すあたり、さすが上原さんだよなー。
などと思っていたら・・・・またもやバッコーーーン!!とすごい音がして、見ると、レッキで枝にぶつけて壊した右ミラーが、またもや同じことになっている(驚)

ちょっ!! 本当にレッキと同じラインで走ってるってことよね、これ(笑)

それがペースノートだし、それが当たり前と言えば当たり前だけど・・・ミラーの幅から考えると、10cmの誤差もないってことよね。やっぱすごいのかも、この人(笑)

しかしこの上りの多いコースはクリオくんには辛い。上りのロングのコーナーなんか、クリオくんがモーモー言って苦しそうだ。
あまりにもモーモー言ってるのでチラリとメーターを見たら、5000回転を超えたあたりでもう加速しないみたいだ。こりゃ辛いな。
「こりゃだめだ!」 と上原さんがシフトアップするが、「・・・・ウウウウウ~ン」 と失速(涙)

うわー!クリオくん難しいな!
何もできない私は、隣で静かに 「・・・・・ガンバレ!」

ここでのタイムは2:28'1。なんとクラス最下位・・・・。
トップの村瀬くんは2:20'9。
ううむ、上りを走れるように、要課題だな。

しかもこのSSスタートで、フライングを取られました(ショボン)
ツリーの消灯ではなく、秒読みでクラッチミートしたのが早すぎたらしい。スミマセン><
この2人、復帰戦でどれだけ気合が入ってるんだと・・・・。

【SS3::Aigo-Main 1 8.19km】
お次は愛郷!!
ここはクネクネした道で、きっとクリオくん向きのはず。距離も長いし、いいデータが取れますわよ、きっと!

「ここはイケると思うよ!楽しんでいこう!」
「おう!」
「3・・・2・・・1・・スタート!!40 、4R 、5L・・・」

うん、いい感じ!
最初の戸惑いももうなくなり、上原さんはいつものペースでがんがん走る。
ノートも合ってる。私の読むノートが、上原さんの脳内で像を結んでいるのが分かる。
愛は、愛は消えてないみたいよダーリン!!
この林道はクリオくんとも相性がいい道だし、もしかしたらイケるかも・・・!

「4Lグレーチング、5L、50・・・!」

グレーチングを越えてストレートエンドに入るとき、突然失速。
え?え??
ガチャガチャとシフトを入れなおすが、アクセルを踏んでも全く手ごたえがない。
なんでだ?ミッションか?
いや、ミッションにしては何の音も手ごたえもなかった。じゃあ何!?
上原さんが何度かアクセルを踏むと、ボンネットの前からモワモワと煙が・・・・。

「だめだ、火が出てる!左に寄せる!!」

下り坂を利用して、バックしながら左に寄せる。
ガコンと音がして、側溝にタイヤが落ちたのが分かった。左は草むら。
やばい、自力で脱出できない以上、消火できなかったときはここじゃ山に燃え移る可能性がある。
やばい!!

「俺は後続に合図する!!足元の消火器外して出してくれ!!」
「わかった!!」

メットを被ったまま消火器を外しにかかるが、いつもは足を乗せただけで外れたりするくせに、こういうときはすんなりと外れてくれない。ギアを入れなおしたり、左に寄せたりしてた時間を考えると・・・、うちの1分後にスタートした後ろゼッケンがくるまでは、もう数十秒しかない。
焦る。早く外さないと!!
エンジンルームからくる熱気で、手は汗でずるずる滑り、指先が定まらない。

「後ろがくるぞ!!ドア閉めろ!!」
と上原さんが言うのと同時に、消火器が外れた!
「オッケー、外れたっ!!」

ドアを閉めて土手に避難したところで、後ろゼッケンが通過。
「俺が消す!!後続に合図頼む!!」
「わかった!消火器はここ、足元に置いとくよ!!」

上原さんの足元に消火器を置き、今度はOKサインを持って走る。
途中で振り返るとちょうど上原さんがボンネットを開けたところで、ボンネット越しに炎が見えた。
・・・・・・結構燃えてるな。

「消えそう!?後続止める!?」
「消える・・・・と思う!!」
「わかった、とりあえずOK出すから、消えそうになかったら言って!」

後続にはOKサインと 『右に寄れ』 サインを出し、通過させる。
1台通過してから上原さんを見ると、真っ白な煙の向こうで、もう噴射しなくなった消火器をひっくり返し、消火器のお尻をポンポン叩いて最後のひと粉まで使おうとしている。
・・・・・・・・・あれで消火器の粉って出るのかしら??

「どう?消えた!?」
「・・・・・消えた!!」

はああ。よかった。
メットの下は汗でずるずるだ。
ようやく安心してメットを脱いで、後続にOKを出す。

しかし・・・・・まさか燃えるとは。

消火器のコナと煤にまみれたエンジンルーム
消火器のコナと煤にまみれたエンジンルーム

ボンネットの裏も燃えて、ボンネットの塗装も熱でヘゴヘゴです
ボンネットの裏ボンネットの塗装

サービス隊長に電話する上原さん 「あの・・・燃えました」
サービス隊長に電話する上原さん

さんざんいろんな刺さり方や落ち方をしてきた私たちだけれど・・・・・・。
燃えたのは初めて!!!
ううむ。久しぶりのラリーで盛り上がった2人の情熱に、クリオくんが耐えられなかったか。
さすがのイケイケ'sも、今回はちょっと(かなり)ビビリました。
いやあ本当に。燃えるとはね・・・・・。

しかしそこは上原さん。
後続を誘導しながら言った一言。
「しかしここは速かったぞ。絶対ベストだな!!」

・・・・・全く心が折れていないようです(笑)

復帰戦は残念な結果となってしまいましたが、最終戦 『FMSC吉野ヶ里マウンテンラリー’09』 にはマシンを直してエントリー予定です!
実際、SS3の区間タイムは速かったし、ここからマシンを熟成させていけば、きっと勝負に出られると信じています。
落ちたり転がったり燃えたりしながらも心の折れないおバカクルーを、これからも応援よろしくお願いします!!

・・・・・ちなみに、ゴール後に衝撃の事実が発覚しました。
DAY2を終えて、続々と競技車両が帰ってくるとき。
ギャラリーの皆さんを誘導していたオフィシャルの方が、大声で告知。
「競技車両が入りまーす!危ないので道を開けてください!あと、手を振ってあげてくださーい!すごく喜びますので!!」

みんなが私たちのラリー復帰を祝福してくれているのだと思っていたら、あれはギャラリーとオフィシャルの皆さんの優しさだったんですね(涙)!!
お心遣い、ありがとうございました・・・(←すごく喜んだ人)

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