第41回ソネットラリー

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全日本ラリー選手権参戦レポート

2002全日本ラリー選手権2輪駆動部門参戦レポート

2002年全日本ラリー選手権(2輪駆動部門)第7戦 第41回ソネットラリー
2002年8月31日(土)~9月1日(日)
栃木県矢板市~塩原町周辺約250km(SS:オール舗装路面)
タイムスケジュール:第1セクション・・・・31日12時30分スタート SS3本
            第2セクション・・・・31日18時30分スタート SS2本
            第3セクション・・・・31日22時30分スタート SS3本
                    → 合計SS8本(約28km)
天候:晴れ
路面:ドライ

報告
いよいよ地元、関東に全日本ラリーがやってきました。ソネットラリーは毎年、栃木県内で開催されていますが、全日本戦にはめずらしく、山の林道のSS(スペシャルステージ)の無いラリーでした。SSは宇都宮市郊外の『ヒーローしのいサーキット』内でのみ行われていました。参加者からは『ラリーなのにサーキットで勝負するなんて‥』という陰口が聞かれていました。そんな声に奮起してか、今年は主催者が頑張ってくれました。絶対無理と言われていた、栃木県内の林道でSS使用許可を取り付けたのです!まだサーキットステージは3本のSSとして残りましたが、勝負は夜の林道SSになることは明らかでした。この第7戦で舗装ラリーは最後(第8戦は群馬県内でオール舗装で開催されますが、私は不出走です)。最終戦は大分でオールダートラリーです。つまりアルテッツァは今回で最後のラリーとなります。まだ6位入賞を果たせていないアルテッツァの最後の勇姿を入賞、できればメダルで飾りたい!そんな思いでいっぱいでした。

前日:サーキット練習走行
ほとんどの参加者が前日に『ヒーローしのいサーキット』の練習走行を行いました。前回、舗装でフロントがインに向かずにコースアウトしたのを教訓に、今回はショックアブソーバーをやや柔らかめにセッティングしました。でも、卸問屋さんの手違い、発注し忘れ、お盆休業など悪いことが重なって、実際にアルテッツァが私の元にやってきたのは本番前々日の木曜日。林道では良い動きをしそうな感じなのですが、なにぶん練習してない。タイム計測どころか、ハイスピードコーナーでスピン、ヘアピンでスピン・・。ようやく計測できたタイムは、55~53秒台。ベストは51秒台が1回だけ。他の車のタイムは???えっ?49秒?48秒?あれれれ????明日はどうなることやら・・・。

第1セクション
矢板市をスタートしたラリー車は一路ヒーローしのいサーキットに向かいます。まずはSS1から3までは、サーキット2周のタイムを3回計測します。昨日のBクラスのベストタイムは47秒台!私のベストタイムでも1周で4秒、2周で8秒?SS3本で24秒も負ける計算。49秒台なら掃いて捨てるほどいるみたいです。ヒャ~!やばい!!

SS1・2・3(サーキット2周:約3.6km)
Bクラス、初めの方のゼッケンは1周目54秒台、2周目52秒台くらいです。これくらいなら昨日の練習タイムでもなんとか勝負になりそう・・。しかし、さすがは全日本戦。みんなそう甘くはありません。ゼッケンが進むにつれ、51秒台&49秒台!ついに出番がやってきました。できるだけ直線を長く取れるようなラインを考えながら走行します。1周目、自分の時計では51秒台!2周目、ミスをしないように、丁寧に、かつ速く!ゴールです。50秒台が出ました!これなら勝負になるかも・・?
結局、最終ゼッケン2台が49&48秒という異次元のタイム!私はBクラス19台中の9位
ナプロふくしまから写真班&応援班として派遣されてきた佐山さんも心配そうな顔をしてます。すみません、私、細い林道は得意ですが、サーキットみたいな広いところは苦手なんです!

SS2も同様の展開が繰り返えされました。SS2はBクラス11位

SS3はちょっとラインを変えてみました。というのも、コーナー内側にある通称ゼブラと呼ばれる縁石にはタイヤを乗っけて走るんですが、噂によるとあのレーサー土屋圭一選手は、このサーキットの最終コーナーのゼブラはまたいで走る!つまりイン側のタイヤはダート路面に落として走るのだそうです!早速、真似してみました。出た!49秒台!でもみんなタイムアップして、SS3もBクラス10位でした。

ここでサーキットステージは終了。ここまでで、すでにトップには13.8秒も差を付けられて、Bクラス10位です。佐山さんともお別れのご挨拶。う~ん、折角応援しに来ていただいたのに19台中10位では悪かったなあ・・。まあ、救いは3位からは6.7秒しか差が付いていないこと。今回はまだ夜の山が残っているし・・と気を取り直して再スタート。

第1セクション終了時成績
1位:飯泉/石田 減点292.1  2位:森/藤綱 293.6  3位:片糸/宮城 299.2
~中略~ 9位:山口/南 305.8  10位:上原/飯田 305.9

第2セクション
いよいよナイトラリーの始まりです。まずは道幅が狭くて浮き砂がある林道3kmの指示アベレージ57km/hr。スタート前、主催者は『まずオンタイムはできないアベレージです!』と断言していました。SSと違って、チェックポイントでナビゲーターはコンピューター操作をしなければいけません。チェックイン!主催者の車に横付けして、主催者からタイムカードを受け取ります。『ハイ、行って!』ナビが叫びます。この時点ですでに10秒遅れ。ナビは前日の試走時に書いたペースノート(コーナーのRや直線距離、危険個所などを書き込んだノート)を読み上げます。『5R、4L、2Rコーション!砂!スリッピー!・・』さすがに木曜日に届きたてのマシンで最初から全開走行をする勇気もなく、結局このハイアベ区間は6秒遅れ。なんと前ゼッケンの河野選手はオンタイムで走行したようです。次第に『やばいかも・・』と思う気持ちが強くなってきます。いよいよSS4、林道SSです。

SS4(1.6km 舗装上り)
スタート後、結構スピードの乗る部分がありましたが、ハイスピードからの減速&コーナーリングがいまいちです。リズムがあまり良くない感じがします。1.6kmはあっという間に過ぎました。97秒。ここまでのベストは?93秒??『こりゃ、本当にやばいぞ!』

SS5(5.1km 舗装上り)
スタート後しばらく低速区間が続きます。練習不足のドライバーも、だんだん新しい足に慣れてきました。少しずつ取り返さなきゃ!途中、スピードの乗る区間が出てきます。アルテッツァは3速でドリフトします。『おお、これこれ!忘れていたのはこの感覚だ!』ドライビングにリズムも出てきました。3速120km/hrから2速50km/hrに落としてタイトコーナーをアクセルオン!FR車の真骨頂はこんなコーナーです。リアをスライドさせながらアルテッツァは前に出ていきます。中速コーナーの連続する区間はドリフトを最小限に抑えながら、後半のハイスピード区間は3速でドリドリさせながら、ゴール!318秒。ベストに2秒遅れ。ようやく勝負になってきました。
ここで第2セクションは終了。結局、後ろの速い人たちがベストを塗り替え、私はSS4はベストに8秒遅れの9位、SS5は12秒遅れの4位でした。第2セクション終了時点での成績は、トップに39.8秒離されてBクラス9位。でも、1位:飯泉選手と2位:森選手は異次元の戦いをしていますが、4位:河野選手 クゥら私まではわずか8.9秒差。3位は18.7秒差がある上に、がちがちジモッチーの片糸選手で、今回使用している林道は隅から隅までわかっているので、逆転は難しいかも・・。この時点で狙いは4位入賞!だと思いました。

第2セクション終了時成績
1位:飯泉/石田 減点687.1  2位:森/藤綱 692.6  3位:片糸/宮城 708.2
4位:河野/嶋田 718  5位:岡田/枝光 720.9  6位:飯田/横手 722.2
7位:山口/南 725.8  8位:石橋/櫨山 726.7  9位:上原/飯田 726.9

第3セクション
最終セクションは、SS2本、ハイアベ1本、SS1本で争われました。

SS6(1.6km 舗装上り:SS4と同じ)
スタート後のスピードの乗った先の右コーナー!なんとここまで4位だった、河野選手が落ちていました!よし!(他人の不幸を喜ぶのも悪い気はしますが・・)この時点で順位は8位。4位とは6秒差になりました。と、思いきや、ゴール!来ました!本日初めてのベストタイム!後ろゼッケンには抜かれましたが、4位の岡田選手には1秒勝ち。あと5秒です

SS7(5.1km 舗装上り:SS5と同じ)
こうなりゃ押せ押せです。ドライビングのリズムも完全にラテンのサンバ!アルテッツァは尻を右に左に振りながら踊る様に走っていきます。今度は速い気がしました。ゴール!ここまでのベストタイム!連続ベストです!これまた、後ろゼッケンに抜かれましたが、ここのSS途中では4位だった岡田選手がエンジンブローでリタイヤ!さらに、私のナビの旦那でもある飯田選手と山口選手には4秒ずつ勝って、ついに4位に上がりました。しかし、5位の飯田選手とはわずか0.3秒差!ナビは隣で『わーい!夫婦対決だ!絶対、負けないよ!』とはしゃいでいます。

ハイアベ区間(舗装上り3km:最初のハイアベ区間と同じ)
再び、浮き砂スリッピーな林道のハイアベです。今度はリズム良く、快調に飛ばしていきます。チェック!オンタイムで通過できました!この区間、減点0で通過。飯田選手は4秒遅れだったので、夫婦対決:妻は夫を少し蹴落としました。

SS8(7.7km 舗装上り:SS4+5)
最終SSです。この時点で、3位の地元スペシャリストの片糸選手には15~20秒ほど離れており、最終SSだけでは逆転は無理。5位・6位とは4~5秒しか離れておらず、少しの失敗があれば逆転されるタイム差と考えました。ただ、いくら地元のスペシャリストと言っても、全日本の常連がぶっちぎられては面目が立ちません。実際、飯泉選手、森選手は徐々に片糸選手に差を広げています。私も全日本の常連のひとり、しかも自分では常連の中でも速い方だと思いこんでおります。ここで一発大逆転を狙って全開で走るか?今の位置をキープすることを選んでミス無く走るか? 私達、ラテン系クルーは前者を選びました。ここまで完全に調子は上向き。私もナビもノリノリ状態。こんなときに下手にペースを落とさない方が良いし、1つでも上を目指すのが男だ!(あれ?ナビは女だったっけ?)最終SSはさっきまで2回ずつ走行した1.6kmと5.1kmのSSをつなげて走行するロングSSです。スタート!先程まで2速に落として曲がっていたコーナーも3速で曲がります。早くもSS4のゴール地点まで来ました。ふとラリー用コンピューターのタイムが目に入ると、1分31秒を指しています。ラウっきのトップ2と同じくらいのペースです。走りながら、『これは良いタイムが出るかも・・』ますます気合いが入ります。2速で走った所も今回はふけ切って3速!さすがに時々、アルテッツァは道の外に出ようとします。暴れようとするマシンをねじ伏せ、時になだめながら、結構リスキーなドライビングです。最後の1kmはハイスピード区間です。ところどころ雲が降りて来て霧の中です。でもひたすら3速全開!ナビが読み上げるペースノートだけを信じてアクセルを踏み込みます。ゴール!長くて、あっという間の7.7kmでした。452秒。ここまでのベストタイム!これで4位は確定でしょう。1~3位が何かトラブっていれば逆転も可能な位置のはず・・

ゴールは那須塩原温泉でした。お風呂に入って、ナビと2人で、祝杯をあげました。

翌朝、結果が発表されました。ドラマは起こりませんでした。4位。あれ?でも、3位の片糸選手とは1.7秒差だぞ??最終SSなんか12秒も勝っています。表彰式の時、片糸選手のナビ、宮城選手に聞いてみました。『あれ、3位キープのためのペースダウンですか?』『い~や、ただ遅かったんだよ』しまった!どこかで2秒頑張っとけば3位だった!
後悔先にたたず・・常にベストを尽くせ!ということですね。残念。でも
4位入賞良かった。

次は11月初め。最終戦、大分です。今度はオールダートなのでアルテッツァは出れません(ダートタイヤに17インチサイズはありません)。またCJミラージュで出場予定です。応援してね!!

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