初めての個人通関

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初めての個人通関 

私個人のホームページをご覧になった方はご存知かと思いますが、著述業のかたわらホームページでクルマ・バイク関連の物品の販売も手がけています。

その中にアメリカから直接輸入している「IXL」というオイル添加剤があるのですが、それまで使っていた船による国際郵便が現地の事情で使えなくなってしまったため、初めて通常のコンテナ便を使ってみました。

国際郵便では現地にオーダーを入れて何度かメールでやり取りした後、そのまま待っていれば約1ヵ月後に郵便屋さんが配達してくれます。関税も日本に着いた時点で添付されている送り状などから自動的に決められて配達時に徴収。「金額に不服があったら○日以内に以下に申し立ててください」という書類が添付されているだけで、感覚的には国内で宅配便をやり取りしているのと大きく違いません。

ところが、今回はちょっと様子が違いました。私の認識不足といえば認識不足なのですが、国際郵便はあくまでも郵便。今回私がチョイスした方法はホンモノの輸入でした。

発送元からの書類に東京にあるシッピング会社の名前と連絡先が記載されていて「何だこれ?」と思っていたのですが、船が到着する日の数日前にその会社からいきなりFAXが届きます。そこには「アナタの荷物は○日に着きますよ。コンテナから出して分類するのに△△円かかったから払ってね」といった趣旨の文言が書いてあります。

追ってその会社から連絡があり。「この後も任せてもらえば通関して自宅までお届けします。支払いもまとめてでいいですよ」ということなので、お願いしたところ。トータルの見積もりが届いてビックリ。飛行機を使った国際郵便より高くなってしまうんです。

相談したところ、輸入者(私のことです)が直接申請する『個人通関』という方法があり、それなら費用がかからないということ。「う〜ん、やってみるか!」ということになりました。気分的には初めてユーザー車検を受けるときのような感じです。

ところがこれがなかなか大変でした。まず東京・中央区にあるシッピング会社に行って先の△△円を支払って書類を貰います。次に荷物が届いている大井埠頭にある東京税関に行って通関申請するのですが、この書類がチンプンカンプン。

発送元と先方のシッピング業者、こちらのシッピング業者から受け取った書類を元に書くのですが、手元にある書類はすべて英語なのに書く書類は日本語。荷物を積んだアメリカの港、船とコンテナの名前、船荷証券番号、そのコンテナをチャーターした会社の番号、荷物の個数や重さ、日本円換算の輸入金額、それに絡む税額などなど、どれをどこに書き写していいんだかまったく分りません。

しかも、初めての通関なので輸入した物が何なのか、専門の審査官と面談しなければなりません。これがなかなかシビアで成分表を出せとおっしゃる。「詳しい成分は秘密だから詳細はコッチも知らない」と告げて持てる資料を片っ端から出すと、「う〜ん…」と渋い表情を浮かべながらも10cmはあろうかという分厚い本をペラペラめくりながら該当する製品分類に当てはめて、結局製品に関する関税はゼロと決定。

その後、送料を含めた輸入費用に対する税額を書類に記載し、通関許可が下りたらその金額を支払って通関許可を貰います。

次にその書類を持って大井埠頭内にあるコンテナチャーター会社のオフィスに行くと別の書類が発行され、それを持って建物の下階にある倉庫の統括会社に提出。またもや別の書類が発行されて倉庫入り口の小屋に持って行くと、指定の位置にクルマを回すように指示され、そこで待っているとしばらくしてペール缶を2個載せたフォークリフトが近寄って来るので、それを受け取って一連の手続きが完了。

昼休みを挟んでタップリ半日かかってしまいました。私の住む八王子→中央区→大井→八王子の移動時間と交通費、駐車場代を考えると、提示され通関から配送にかかる費用もちょっと納得できる金額。

税関の中に個人通関専門の窓口があったり、昼休みにも関わらず係官が書類書きの相談に乗ってくれたり、名の知れたスクーターの日本法人が個人通関していたり…いろいろ新しい経験ができましたが、これからは多少高くても航空郵便で取り寄せようと思った数日間でした。

(2007年9月6日)

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